九州大学大学院農学研究院と足寄町との協力協定に基づく講演会が開催されました

 令和8年10月15日にあしょろ銀河ホール21(道の駅あしょろ内)において、「森の豊かさと人と動物の健やかな関係を作る農学の取組み」をテーマとした、第10回九州大学大学院農学研究院と足寄町との協力協定にもとづく講演会を開催しました。

渡辺足寄町長と日下部農学研究院長の挨拶で開会

 本講演会は、2007年に締結された九州大学大学院農学研究院と足寄町との協力協定にもとづき、森林や農業、野生動物、人々の暮らしに関わる最新の研究成果を広く共有することを目的として開催しているものです。

 当日は、九州大学大学院農学研究院より2名の講師をお迎えし、ご講演いただきました。

 九州大学農学研究院 資源生物科学部門農業生物科学講座 准教授の藤田龍介先生には「街、森に潜む昆虫媒介感染症の恐怖」という題目で、蚊やマダニなどの昆虫・節足動物が媒介する感染症について、その発生メカニズムや近年の動向、私たちが日常生活や森林活動の中で気を付けるべきポイントなどが紹介されました。

 

藤田龍介 准教授

 昆虫媒介感染症のリスクについて理解を深めるとともに、予防の重要性について学ぶ機会となりました。質疑応答の時間には、殺虫剤を使用しない蚊の防除方法やマダニ被害への対応など、実生活に密着した質問が多く寄せられ、講演内容への理解を深める有意義な意見交換の場となりました。

 続いて、九州大学大学院農学研究院 資源生物科学部門 動物・海洋生物科学講座准教授の森田康広先生より、近年の気候変動に伴う暑熱環境が家畜に与える影響や、その対策について講演いただきました。

 

森田康広 准教授

 畜産現場における暑熱ストレスの課題や、家畜の健康と生産性を維持するための研究成果・取り組みについて分かりやすく解説され、地域の畜産関係者をはじめ、多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。

 多数の皆様にご聴講いただき、誠にありがとうございました。また、ご講演いただいた先生方をはじめ、本講演会の開催にあたりご尽力いただいた足寄町役場および九州大学の関係者の皆様のおかげをもちまして、無事に講演会を終了することができました。心より感謝申し上げます。

2026/10/19 yamauchi

 


カラマツの間伐

カラマツ

はい積みされたカラマツの間伐材です。

北海道演習林ではカラマツの24、31、38、45年生に間伐を行っています。

切った木材は林内に残置するのではなく、運び出して利用してもらっていますが、近年の間伐対象林分は木の状態が悪く、チップ材となる割合がかなり高いようです。

 

 2026/10/14 nanki

北方圏森林管理学が行われました

 8月24日から29日にかけて農学部の3年生を対象とした「北方圏森林管理学」が行われました。

 暑さが収まらない福岡から、涼しくなってきた北海道に来た学生たちは元気いっぱいでした。

 

実習初日は帯広集合で始まり、「から松のサトウ」の製材工場を見学しました。

 

カラマツ製材工場を見学
足寄に移動して、カラマツの丸太を集積した土場やカラマツ材から燃料を作るペレット工場を見学しました。さらには足寄町役場でカラマツ材をふんだんに使った議場やペレットボイラーを見学させてもらいました。

カラマツ材を使った足寄町役場の議場

 2日目はあいにくの雨です。演習林内を移動しながら北海道の樹種を覚える樹木学を行いました。

樹木の葉の特徴を聞きます
大雨に降られレインコートを着ての講義となりました。せっかくの機会なので林道の路面の雨の流れを見学します。

大雨ならではの林道を流れる様子を見学

早めに切り上げたので講義棟で追加の解説も

 3日目は落葉広葉樹林および人工林の調査です。調査区内の木の樹高と胸高直径を測ります。前日に覚えた樹種もチェック!

測定者と野帳担当の連携が大事

土壌の解説

ミズナラ造林試験区の解説

4日目は自然林保全区を歩き、古い天然林を見学します。


ミズナラやエゾイタヤの大木があります


今年のオオバボダイジュは豊作。

午後からは前日のデータのとりまとめ。班ごとに協力します。

 

調査結果をまとめ中

 

まとめた結果をプレゼン発表


5日目は雌阿寒岳登山です。今年は火口周辺警報(噴火警戒レベル2 火口周辺規制)が発表されており7合目より上には入れません。4合目半を目指しましたが、この日も悪天候で4合目までとなりました。
 
雲がかかる雌阿寒岳

ハイマツが豊作!

オンネトーから雌阿寒岳を見るも山頂は雲


悪天候ながら、参加した皆さんで実習を盛り上げていただきました。大変お疲れさまでした。
 
2026.09.08 yamauchi 

続 けむし通信

   最近見かけたケムシやイモムシ達です。

カシワマイマイ

   前編のマイマイガの近縁であるカシワマイマイ。毛むくじゃらな顔がミニチュアシュナウザーに見えませんか?

イボタガ

   ザいもむしです。何とも言えないい色使い…。大きいですが逃げ足はかなり早かったです。

ミツバウツギナメクジハバチ

   くず餅風のつややかな身体が特徴です。みんなでミツバウツギの葉っぱを食い散らかしてました。 

2026/8/18 sa

けむし通信

 昨年来マイマイガの発生についてお知らせしております。昨年の成虫が結構多かったので、今年辺り大変になるかもしれないと思っておりますが、いまのところ4齢が出揃った感じで、これから食害が増えるかどうかというところです。

  

アサダにマイマイガ4齢幼虫

昨年からマイマイガ以外にクスサンなども多く見られ、春先の毛虫の種類も多かった気がします。実習の教材サンプルがなくなりませんように。

2026.7.2 たしろ 

春のキツネと鳥と

 今年は春先に樹木に発生する根圧(木部圧)の測定をしていました。

春の開芽を前に、寒冷地の一部の木本種では、道管に圧力をかけて水を押し上げ、冬の間に空気が入ってしまった道管を再び水で満たし、通導機能を回復させます。

サルナシの幹から沁みだす樹液

この測定のため、3月から5月にかけてよく山に入っていました。そこで撮った写真を紹介します。

山では(町でも)シカの次によく見るキタキツネから

まだ冬毛でもこもこ

ちょっと後退

物陰から伺う

猫座り(?)
犬っぽくてかわいい感じもありますが、やはり野生の獣らしく気合の入った顔をしています。
怖い
ちなみに先週見かけた時は、夏に向けて毛が生え変わっているようで、少し貧相な見た目になってました。


林道で立派なシカ角を見つけました。事務所にはごろごろ転がっているけど自分で見つけたのは初めてな気がして(丸ごとのシカの死骸は何回か見たけど)ちょっと嬉しいです。

毎年春に生え変わる

飛んでいるオオワシ。オジロワシとともに冬の道東では時々見かけます。とにかく大きくて迫力があって、一度、川の対岸に立っているを見つけた時はしばらく釣り人だと思っていました。

大きいオオワシ

こっちも大きいオオハクチョウ。毎年北へ旅立つ時期になると畑に集合してよく泥だらけになっています。

大きいオオハクチョウ

3月のまだ寒い時期の作業中、有名なシマエナガのほか、ゴジュウカラ、キバシリという、木の幹の上を歩き回るタイプの鳥がよく近くに来てました。膨らんで丸くなってます

シマエナガ。せわしなく飛び回るので写真は撮りにくい
ゴジュウカラ。首を上げたフォルムが好き


キバシリ。まんじゅうが動き回っているよう


4月から5月、すっかり暖かくなると、小鳥たちも明らかに冬より元気に見えます。
その中で鳴き声に定評がある歌う鳥シリーズ
ノビタキ

キビタキ

オオルリ。今年やっと見ることができた憧れの鳥

ホオジロ。絶唱

ノビタキとホオジロは家の周りにもたくさんいて、畑の間の道などを走っているとよく飛び出してきて怖いです。

ふと気付くとすぐそこにいるノビタキ(スマートフォン撮影)


5月も終わって山もすっかり緑になり、実習や山仕事で忙しい時期になってきました。


2026/5/31 市橋


林野火災危険期間です!

 

足寄ではこの時期、山火事の発生頻度が高まります。
 
消防ポンプ点検

放水もうまくいきました

そのため防火施設の点検を行いました。
今年も何も起こらないことを願っています。
2026.04.13 utsumi

春に向けて

 事務所構内の雪解けが進み、フクジュソウやフキノトウをちらほらと目にするようになりました。

雪解けの構内

フキノトウ
 動物たちが本格的に動き始める前に、マイマイガの卵塊の駆除を行いました。

 マイマイガはドクガ科に属する蛾の一種です。昨年、多く見かけたマイマイガは構内の建物に多くの卵を産み付けていました。この卵塊の毛や1齢幼虫に触れると炎症を起こす恐れがあり注意が必要です。

マイマイガの卵塊
 マイマイガは北海道演習林の「あしょろ自然誌」でも紹介していますので詳細はこちらをご覧ください。

2026.03.31 ogata


転倒注意!

足寄は12月の大雪から積雪が無くならず、暖かい日には少しずつ溶け、氷が張っています。北海道でも雪が少ない方ですがとても寒く、氷が解けきってくれません。

うっすら雪が降ると大変です。一面真っ白なのですが、実はところどころ雪の下に氷の層が隠れています。つるつるの氷にサラサラの雪が乗るととても滑りやすくなってしまうのです。

久々に北海道勤務となったU先生は通勤の際に転倒してしまったそうです。 

転倒の様子(本人による再現)

昨日からの雪がいやーな感じで積もってます。

皆さんお気を付けください。

2026.01.20 utsumi & yamauchi