戌年ですが鳥ネタを

 普段はシンと静まりかえった冬の林内ですが、鳥の混群に遭遇すると一気に賑やかになります。
 混群とは、違った種類の鳥が入り混じった群れのことで、冬によく見られます。種ごとに移動するタイミングやエサを探すポイントが微妙に違うため、危険を察知しやすく、効率的にエサを探すことができるようです。

シマエナガ
群れの切込隊長。せわしなく動き回り、人間の近くまでうっかり近づいてくることもしばしば。
白くて丸い団子のような姿が愛らしく、専門のフォトブックが出るほどの人気者です。
コガラorハシブトガラ
日本各地で見られるコガラに加えて、北海道には非常によく似たハシブトガラが生息しています。いろんな種の鳥が飛び交う混群の中では、さらに識別は難しいです。
ヒガラ
コガラたちに似ていますが、首周りの蝶ネクタイのような横長の黒帯が特徴です。
細い枝先にしっかりつかまってエサを探します。

キクイタダキ
日本最小クラスの鳥。体が小さいうえ、普段は針葉樹の枝先をせわしなく飛び回ってエサを探しているので、じっくりと観察するのは難しいです。
コアカゲラ
北海道のみに生息する小型のキツツキ。北海道レッドリスト(旧版)では希少種。
他のメンバーが移動した後も、枝先まで丁寧につつきながらエサを探すのんびり屋。

この他にも、シジュウカラやゴジュウカラ、コゲラ、キバシリなどが演習林の混群メンバーとしてよく観察されます。

オジロワシ
混群とは関係ありませんが、国の天然記念物の雄大な姿を。
普段は海岸や大きな河川沿いの林で暮らしていますが、冬になるとシカ肉を求めて足寄町の森にもやってきます。


2018.01.22 Murata