夏目さんの思い出

北海道にある各大学の演習林の技術職員が集まる会議におじゃましまして,29年ぶりに北大檜山研究林に伺いました。

ここは故 夏目俊二さんが名物林長としておられた時分,囲炉裏のある小屋を建てて学生さんと泊まり込みで炭焼きをするなど,里山をキーワードに様々な取り組みをされていて,当時就職したての私もとても影響をうけたところです。いま足寄にある山小屋などは彼がいなければ全く違ったものになっていたでしょう。

道南上ノ国町はどこからも遠く,足寄からは6時間,標茶の京大さんからは9時間,あつまるのも大変でなかなか開催地にならない場所ですが,何年にも渡る某技術職員の熱烈なリクエストによって30数年ぶりの開催となりました。森を仕事場にするみなさんと,思い出の場所でお話ができてとても良かったです。

いま常駐されているのは事務員さんお一人で,苫小牧からの出張で管理されているようですが,黒松内低地帯より南にあって北海道としてはかなり特異な植生をもち,スギやヒバが植わり,夜は海にイカ釣り船の光,自然も文化も大変おもしろい貴重な場所にある大学研究林だと思います。

スーパーに並ぶ山盛り50円のイカゲソで酒をのみながら話した夏目さんの笑顔を思い出しつつ,いまは夏目さんもいないしイカも採れないし昔を知る者としては寂しくもありますが,元気で前向きな若い技官さんたちを見て,場所と時間,人のつながりを考えていました。

檜山開催を熱烈なリクエストで実現し乾杯の音頭をとる井上さん

イタヤはだいたいアカイタヤで日本海っぽい

クマシデやらクロモジやら生えていて本州っぽい

ブナも普通に生えている

割とはっきりとヤマモミジだし

トチも普通に生えている

河原にはクマの足跡

トドマツとスギが並んで植えてある

ブナ林にスギ人工林

北大が研究林になったあとの看板に夏目さんのキャッチフレーズ「里山演習林」が書き足してあって泣けた


スーパーにイカゲソはなかったけどカジカ鍋


本通りのヒメリンゴ並木にヒグマが実を食べに来るので伐採というニュースを見て来たら本当に伐っていた

帰りは当然ラッピのチャイチキだが当時からあったのだろうか


夏目さんの炭俵袋は29年前同じものをもらって足寄の実験室に今も貼っている


 2025/11/29 たしろ