防獣柵の維持管理

先月には雪解けが終わり林道のしばれも抜け、冬の間に閉ざされていた演習林の奥にも問題なく入ることができるようになりました。

これからあまり間を置かずに防獣柵の見回りとメンテナンスに行ってきました。

前年度に設置した防獣ネット


北海道演習林ではミズナラ造林地や一部の試験地にシカやウサギなど野生動物による摂食被害から植栽木を保護することを目的として、防獣ネットや電気柵を設置しています。
防獣柵の損傷が1箇所でもあると、そこからシカ等の侵入を許し被害を受ける可能性があります。

樹皮剥ぎ被害を受けた柵内のミズナラ


冬の間は風雪の影響で柵が損傷する可能性が高く現地に赴くことも難しいため、春の見回りは非常に重要な作業です。
今回の見回りでは幸い致命的な損傷は見られませんでした。
過去には防獣柵の支柱が折れたりネットが破られるなどの損傷が確認されています。

折れた支柱

併せて電気柵下の刈払いを行いました。
下記写真の電気柵右側が柵内です。ミズナラは旺盛で柵の効果がはっきりわかります。

電気柵の内外


適切に管理すれば防獣対策として非常に有効ですが、今後防獣柵の増設を続ければコストや労力が増し管理も難しくなるので悩ましいところです。
そこは兼ね合いですが、現状では可能な限り既設の防獣柵の維持管理に努めていきたいと思います。

2024.06.20 ogata