動き出した生き物たち

 最近の足寄町は日中の気温が20℃を超え,時には30℃に達することもあります。

気温の上昇に伴って,冬場には見られなかった生き物たちがようやく活発に動き出しました。


林道を横断していたジムグリ。遠くからだと落枝に見えました。



今の季節は車で林道を走ると,ちょっとした法面から鳥が飛び立つことがあります。
飛び立った場所の周辺をよく観察してみると…。

アオジの卵
一生懸命温めているところを驚かせてしまって,大変申し訳ない…。
お母さんが返ってくる前に,そっと撮影させてもらいました。
元気な雛たちが孵化することを願います。




こちらは,毎年同じ場所で産卵,孵化しているエゾサンショウウオの幼生です。
撮影のため一時的にすくった後,安全に放流。
北海道勤務になって数年経ちますが,まだ成体を見たことがありません。
今年こそは出会えると良いな…。



つい先日は,苗畑の草刈り作業中にオオミズアオの羽化に出会ったので,約1時間毎に写真を撮影してみました。

左 10時48分撮影,右 11時37分撮影

12時55分撮影

14時52分撮影

羽化したばかりなので各部分の色が鮮明に出ており,胴の部分も真っ白でふわふわしていて,とても美しかったです。
この日の作業終了時までに飛び立つ姿は見られませんでしたが,次の日には姿が見られなかったので,無事に羽ばたいていったのではないかと思います。



九州大学北海道演習林が位置する足寄町は冬の厳しい寒さが目立ちますが,個人的には,段々と暖かくなり,寒さを乗り越えた生き物たちが徐々に動き始めるワクワクを感じられるところも,魅力のひとつなのではないかなと思っています。

2023.05.30. fujiyama