九州大学大学院農学研究院と足寄町との協力協定に基づく講演会

 去る11月1日にあしょろ銀河ホール21(道の駅あしょろ内)において第9回九州大学大学院農学研究院と足寄町との協力協定に基づく講演会を行いました。

会場を埋める参加者の方々

 今回は「森林の豊かさと人間の健康を目指す農学の取組み」と題して、二名の先生方にご講演いただきました。

 まず、農学研究院環境農学部門森林環境科学講座森林政策学研究室 佐藤宣子教授には「森林環境税の仕組みと活かし方 ー十勝の森林を豊かにするためにー」という題目で、森林環境税についてわかりやすく解説していただきました。

森林政策学研究室 佐藤宣子教授

 森林環境譲与税という新しい財源について、足寄町と十勝管内の各市町村の違いや、今後どのように活用していくかなど興味深い内容ばかりでした。森林所有者の方や林業に関わる役場職員の方から質問をいただき、関心の高さが伺えました。

 次に、農学研究院生命機能科学部門システム生物工学講座発酵化学研究室 竹川薫教授は「私たちの健康と微生物」という題目で、「糖」をキーワードにいくつかの糖類の特徴と人間の体内での反応について教えていただきました。

発酵化学研究室
 

 日常的に摂取している「糖」が体内のどのようなところでどういう役割を持っているのか、目から鱗が落ちることばかりで、会場から感嘆の声が漏れていました。

 多数の参加者の方々にご聴講いただき、ありがとうございました。また、ご講演いただいた先生方、ご準備いただいた足寄町役場の皆様および九州大学の皆様のおかげで無事に講演会を終えることができました。この場を借りて感謝を申し上げます。

2024/11/18 yamauchi

 

北海道地方演習林業務担当者会議

   今年で第50回を迎える「北海道地方演習林業務担当者会議」が,ここ九州大学北海道演習林で開催されました。

   1975年から始まったこの会議は,道内の演習林に関わる技術職員が集まり,実務のことまた事務的なことなどそれぞれが抱える問題点などを話し合い,日々の仕事につなげるための会議です。今回は道内各地8箇所の施設から13名の技術職員と事務職員の方がここ足寄に集い,多く意見を交わしました。

   場所が違うと抱える問題が異なったり,また同じような問題を抱えていたりと,話せば話すほど議論は深まるばかりでした。1泊いう短い時間でしたが,沢山の情報を得ることの出来た貴重な時間となりました。

   遠くからおいで戴きました皆様大変お疲れ様でした。また来年(!??)お会いしましょうっ!

翌日雨予報のため来るなりいきなり山案内   第20林班
 
会議前   からまつ講義棟

雨の中の林内見学   第11林班

2024/11/7 sa

いろいろ大豊作

今年はノリウツギ、コハクウンボク、アオダモ、オオバボダイジュなどなどいろいろな木々の花が大開花していましたが、高山から里山に至るまで秋の実りも大変な豊作となっています。
 
サルナシも大量結実。

雌阿寒のコケモモや、

特にシラタマノキは今まで見たことないレベルで豊作。

そしてミズナラ、植栽10年以下の個体での結実は新記録か。

3人で30分拾っただけでこの量(ミズナラ造林地用)。

落果も2週間以上早く、量も30年レベルの大豊作です。


概して、これまでより小さい個体でも咲き、早く、たくさん咲いて、実りもそれに凖じています。何事かはあまりよくわかりませんが、動物は増えそうですね。とりあえず山のシマリスは忙しそうにしています。
 
20240926 たしろ

北方圏森林管理学

 8月の終わりころ、学部3年生対象の北方圏森林管理学が行われました。月曜から土曜までの長い実習で、今年は総勢19名が参加しました。

初日は帯広駅に集合。マイクロバスで演習林に向かう道中、帯広市内の製材工場を見学し、また足寄町役場で町のバイオマス利用の取り組みについてお話を伺いました。山で木を育てた後の、利用の局面について学びます。


カラマツを中心とした木材を製材し、コンテナ等に加工する工場です。丸太がベルトに乗って裁断されていく過程はすごい迫力でした。
足寄町議会の会議場。カラマツの立派な集成材が目立ちます
木質ペレットボイラーの前で
足寄町は20年近く前に町内産カラマツ材で庁舎を立てたり、エネルギー源として木質ペレットの利用を推進するなど、先進的なバイオマス利用に取り組んできました。

二日目は樹木学実習です。演習林の森を歩きながら樹種の枝葉の識別方法を学びます。
ホオノキ。葉が大きい
最後にこの日集めた樹木34種の同定試験

三日目は広葉樹林とカラマツ人工林、全部で3林分の森林調査を行います。
幹の周囲長測定
レーザー測定器で樹高測定
世界中の森林でこのような地道な作業が行われ、地球規模の炭素動態などを議論する基盤となっています。
土壌の見方や調査方法の解説
帰ってデータをまとめます

四日目は雌阿寒岳に登りました。火山後の植生の遷移の様子などがよく観察できる山です。
登山口のアカエゾマツ林

5、6合目付近から。ハイマツとアカエゾマツ林の境目がはっきり見えます
全員登頂に成功。山頂はやや雲がかかっていました
おまけで、トートバッグと平らなスニーカーで余裕で歩いてたH君
良い子はまねしないでね

5日目、自然林保全区の中を散策し、森の成り立ちや構造などを現地で学びます。

昨日の登山のダメージが残る人たち
最後はタワーの上から森全体を眺めます
この人数だとやっぱり多い


最後に班ごとに森林調査の結果をまとめて発表した後は打ち上げのバーベキュー。翌朝、帯広駅まで送り届けて解散になりました。

実習前の天気予報ではほぼ毎日雨となっていました。どうなることやらと思っていましたが終わってみれば雨だったのは2日目の午前中くらい(あと最終日に帯広に向かう道中は豪雨だった)、雌阿寒登山などは本当に気持ちの良い快晴の中で実施できました。運が良いですね。ぜひまた演習林に来て、できたら研究で使ってください。
2024.9.17 市橋

足寄町新規採用職員研修

足寄町新規採用職員研修が北海道演習林で行われました。

町内の施設や資源をめぐり,足寄をもっと深く知るための研修です。

今年度は旭川医科大学早期体験実習と合わせて実施されました。

林冠観測タワー上での見学
林冠の上で,演習林の森林だけでなく,周辺の景観も含めて説明を行いました。

オオバボダイジュの種子を飛ばして観察
落葉広葉樹が優占する森林を歩きながら,様々な樹木の構造や機能についての説明を行いました。

ホオノキの樹皮に残ったクマの爪痕を観察

樹木だけでなく,クマやシカなどの野生動物の生態や森林への影響についての説明を行いました。

ミズナラの大木の前で記念撮影


役場に戻って研修のまとめ


森林に直接関わる仕事を担当されるかたははほとんどおられませんでしたが,足寄町が広大な森林を有することを意識して考えるなど非常に熱心に学んでおられました。


2024/7/30 TE