ことしの夏

2週間早い雪解けで始まった春に続き、夏も長引いておりまして、お盆過ぎに35℃を超えるような猛暑となり…

気候のせいかは解りませんが、山では初めて見るハシドイ(ライラックの自生種)の一斉罹病、これは道林試の専門家に伺ったところライラック褐斑病だとか、

有志で登った黒岳のチングルマは素晴らしかったですが、これも2週間早く、余裕のはずの名所もギリギリの開花で、

またケブカスズメバチが異常に多く、これまでほとんど使っていなかった防護服を用いた巣の除去にも職員はすっかり慣れ、

猛暑のなか3年生の実習ではみなさん頑張って雌阿寒岳に無事登ることができましたが、例年は残っているメアカンキンバイやイワブクロの開花は全て終わっており、

雌阿寒だけでなく各地の山頂で異常発生しているという大群に襲われたハムシを調べたらイタヤハムシだったので、注意して演習林内を観察すると、

妙にエゾイタヤがボロボロになっていると思ってはいましたが、これが実はそのイタヤハムシの仕業であったり、

…など、野生にはいろいろと小さな異変が目につく夏となっておりますが、我々人間はせいぜい体調に気をつけて平穏に暮らしたいものです。

2023.08.31 たしろ